「好きなことを仕事にしたい」。そう思って起業した方の多くが、商品への自信もお客様への想いも人一倍強く持っています。アロマセラピストの多田様も、まさにそのお一人でした。
アロマの良さを伝えたい、お客様を幸せにしたい。その気持ちの強さは誰にも負けないほどでした。それなのに、発信をしても集客につながらず、リピート率も伸び悩んでいた時期があります。
何が起きていたのか、そしてどう整理していったのかを、順を追ってご紹介します。
想いが強いほど、なぜか伝わらなくなるという状態
ご一緒する前の多田様は、対面のセッションになると、気持ちが先走り、必要以上にたくさんのことを話してしまう傾向がありました。
アロマの効能、成分の背景、ご自身の体験談。伝えたいことがいくつもあるからこそ、話が広がってしまい、結果として参加者にとって何が一番大切なのかがぼやけてしまっていたのです。
この状態は対面のセッションだけでなく、SNSでの発信にも表れていました。想いが強すぎるあまり、一つの投稿にあれもこれも詰め込んでしまい、肝心なことが読み手に届かない。
話しているのに、書いているのに、伝わっていない。そんな状態が続き、新規の問い合わせがゼロという月も珍しくありませんでした。
「一番伝えたいこと」に絞るために、手放した不安
私が行っているコンサルティングは、対話を通じて気づいていただき、その気づきをもとに思考を整理し、最後に余計なものを手放していただく、という流れで進んでいきます。多田様のケースは、まさにこの典型的な例でした。
対話を重ねる中で見えてきたのは、伝えたいことが多いこと自体が問題なのではなく、その裏にある不安でした。
伝える情報を絞り込むことは、多田様にとって、大切な何かを失うことのように感じられていたのだと思います。「情報を絞ってしまったら、お客様が来なくなるのではないか」。この不安があるからこそ、あれもこれもと伝えたくなる。
実はほとんどの方が同じように感じ、なかなか手放せずにいるのではないでしょうか。
この点については「コンサルや講座を受けても結果が出ないのはなぜ?」という記事でも詳しくお伝えしていますが、当たり前だと思っている想いの多さが、実は整理を必要としているサインであることは多いのではないでしょうか。
対話を通じて、伝えたいことを一度にすべて届けるのではなく、順番に、優先順位をつけて届けていくことの大切さに気づいていただきました。
そして、あれもこれも伝えなければという思考だけでなく、その裏にあった不安そのものを手放していただいたことで、発信に変化が現れていったのだと思います。
この「手放す」という選択には、勇気が必要だったはずです。多田様がその一歩を踏み出されたことを、私は心から素晴らしいと思いました。
この整理を通じてもう一つ見えてきたのは、「自分が伝えたいから伝える」のではなく、「どれだけお客様の視点で考えられるか」という点でした。
情報を絞り込む作業は、自分の想いを整理する作業であると同時に、お客様が本当に知りたいことは何かを考える作業になります。この視点の転換こそが、多田様の発信を変えた核心だったと私は考えています。
想いを一つに絞り、シンプルに伝えるという実践
不安を手放したあと、多田様には「今、一番伝えたいことは何か」を一つに絞り込み、それをシンプルに繰り返し発信していただきました。
その結果、SNSのストーリーズをきっかけに参加者が現れるようになり、グループコンサルティングへの成約率にも変化が見られました。多田様ご自身も次のように話してくださっています。
多田様からのメッセージ(抜粋)「真理さんと話していると、言葉のセンスがすごくて、自分でもうまく言葉にできなかった想いが、するりと的確な言葉になっていくんです。飾らない、嘘のない姿勢で向き合ってくださるので、安心してすべてお任せできました。」
自分では気づきにくい価値に、的確な言葉を与えていく。この作業を通じて、多田様の発信は少しずつ、お客様の心に届くメッセージへと変わっていきました。
発信を整えたことで見えてきた変化
変化は数字にも表れました。新規の問い合わせは、月に0件だった状態から、月に3件届くようになりました。グループコンサルティングも、月に0名の月もありましたがコンスタントに参加者が4名から8名集まるようになっています。
印象的だったのは、あるお客様からいただいた「気になっていたのですが、よくわからなくて迷っていました」という一言です。この言葉から、多田様は伝えたい想いが強いあまり、肝心なことが伝わっていなかったことに、あらためて気づかれたそうです。
そして、変化はここで終わりませんでした。一度セッションやグループコンサルティングを受けられた方の中には、多田様の知識の深さやこれまでの経験に感動し、次のセミナーやイベントにお友達を連れてきてくださる方が増えていったそうです。
さらに、そのお友達もまた多田様のファンになっていく。まさに、多田様が理想としてきた幸せの連鎖が、少しずつ広がっていったのだと思います。
テクニックで飾った言葉ではなく、多田様の誠実な姿勢をそのまま、一つに絞って言葉にしたからこそ、既存のお客様が自信を持って周りに紹介してくださる。そうした口コミの循環が生まれていったのだと感じました。
嘘のない発信や、体験に基づく具体的な説明は、読み手の深い共感を呼びます。「この人は信頼できる」という安心感さえ伝われば、無理な売り込みは必要なくなる場合が多いのではないでしょうか。
自分の発信を、一度立ち止まって見つめ直すために
もし今、想いは人一倍強いのに、発信がなかなか伝わらないと感じているなら、一度、次のように自分に問いかけてみてください。
・今の発信は、伝えたいことを全部詰め込んだものになっていないだろうか
・自分が伝えたいことを、そのまま伝えていないだろうか。それとも、お客様が本当に知りたいことを届けられているだろうか
・情報を手放すことへの不安は、本当にお客様が離れる理由になっているだろうか
SNSやブログで「何を書くか」に迷ったときにまず見直したい視点は、こちらの記事でも触れています。あわせてご覧いただくと、多田様のケースとの共通点が見えてくるかもしれません。
また、想いが強すぎて自分でも何がしたいのか分からなくなるという状態については、「自分のやりたいことがわかりません」という記事でも扱っています。
多田様のように、伝えたい想いを一つに絞り、勇気を持って余計なものを手放していくことで、発信は自然と紹介したくなるような、信頼される内容へと育っていく可能性があります。
もし、自分ひとりでは何を手放すべきか判断がつかないという場合は、90分の単発セッションで目の前の判断を整理することもできますし、発信のもとにある考え方そのものから見直したい場合は、5ヶ月の継続コースで分岐点まで遡って整理していく方法もあります。
継続コースを検討されている方には、30分の無料相談もご用意していますので、お気軽にご検討ください。
Continuing Course
繰り返しているパターンがあるなら
同じところで止まる。抜けたと思っても、また戻ってくる。それが何度か続いているとしたら、原因は今の状況ではなく、もっと前にあるかもしれません。
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